Hikaru Takahara

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研究プロジェクト 1

北東アジアにおける最終氷期最盛期における主要樹木分類群の分布と古植生

科学研究費 基盤(B) 平成26年度~平成29年度 (課題番号 26292087)

研究課題名 北東アジアにおける最終氷期最盛期における主要樹木分類群の分布と古植生
研究代表者
 京都府立大学・生命環境学研究科・教授・高原 光
研究分担者
 千葉大学・園芸学研究科・准教授・百原 新
 筑波大学・生命環境科学研究科・教授・津村義彦
 首都大学東京・人文科学研究科准教授・出穂雅実
 滋賀県立琵琶湖博物館・副館長・高橋啓一
 京都府立大学・生命環境学研究科・共同研究員・佐々木尚子
 高知大学・自然科学系・准教授・三宅 尚
 滋賀県立琵琶湖博物館・学芸員・林 竜馬
研究の目的
 本研究は,現在の生態系を形作る原点でもある最も寒冷で乾燥した時期であった最終氷期最盛期(LGM)に焦点をあて,これまで蓄積されてきた北東アジア における地点ごとの花粉分析データに基づき,客観的な方法で古植生復元を行い,これらに球果や葉などの大型植物遺体データと現生樹木の集団遺伝学データ (DNAデータ)を加えて,北東アジアにおけるLGMの古植生を復元することを目的としている。また,LGMに焦点を当てているが,LGMの前の亜間氷 期,後の後氷期は,人類,動物,植物が,LGMの厳しい環境に適応する経過と,LGM後の分布拡大・縮小の過程解明にとって重要であるため,これらの時期 の古植生図作成も研究課題に含めている。本研究の特徴は,古生態学,植物学,動物学,分子生物学,考古学の専門家が共同研究を進め,北東アジアの生態系形 成の原点を解明することにある。

本プロジェクトによる研究成果(論文)
Hikaru Takahara and Ryoma Hayashi (2015)  Palaeovegetation during Marine Isotope Stage 3 in East Asia. In The Emergence and Diversity of Modern Human Behavior in Palaeolithic Asia  (edited by Yousuke Kaifu, Masami Izuho, Ted Goebel, Hiroyuki Sato, and Akira Ono),  314-324, Texas A&M Press

Tomohiko Kigoshi, Fujio Kumon, Ryoma Hayashi, Manato Kuriyama, Kazuyoshi Yamada, Keiji Takemura(2014)Climate changes for the past 52 ka clarified by total organic carbon concentrations and pollen composition in Lake Biwa, Japan. Quaternary International, 333,Elsevier:2-12 doi:10.1016/j.quaint.2014.04.028

Buvit, I., Izuho, M., Terry, K., Shitaoka, Y., Soda, T., Kunikita, D. 2014 Late Pleistocene Geology and Paleolithic Archaeology of the Shimaki Site, Hokkaido, Japan. Geoarchaeology, 査読有, 29:221-237. doi:10.1002/gea.21474

Izuho, M., Hayashi, K., Nakazawa, Y., Soda, T., Oda, N., Yamahara, T., Kitazawa, M., and Buvit, I. 2014 Investigating the Eolian Context of the Last Glacial Maximum Occupation at Kawanishi-C, Hokkaido, Japan. Geoarchaeology, 査読有, 29: 202-220.  doi:10.1002/gea.21477

三宅 尚・大石一浩・百原 新,高知平野神田低湿地で得られた最終氷期最盛期と後氷期初頭の花粉記録.日本花粉学会誌,無,60巻,2014,69~75.

Tsumura Y., K. Uchiyama, Y. Moriguchi, M.K. Kimura, S. Ueno and T. Ihara-Ujino (2014) Genetic Differentiation and Evolutionary adaptation in Cryptomeria japonica. G3:Genes, Genomes, Genetics 4: 2389-2402.
doi: 10.1534/g3.114.013896.

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